本泉寺

ほんせんじ

 鳥喰山遊院(とりばみさんゆういん)本泉寺。山方地域野上にある、二十四輩第二十四番の浄土真宗本願寺派の寺院です。

 開基は唯円房。唯円は『歎異抄』の作者として有名ですが、資料に現れる「鳥喰の唯円」と「河和田の唯円」が同一人を指すのか、別人なのか、わかっていません。本泉寺では、親鸞の弟子となる前の名を鳥喰六郎兵衛尉朝業としていますが、同じく唯円を開基とする西光寺(常陸太田市)では、出自を武蔵の豪族橋本伊予守綱宗と伝えています。

 寺はめまぐるしく移動しており、最初の鳥喰(とりばみ 那珂市豊喰 とよばみ)から下総古河、再び鳥喰、古河と移動して、江戸時代前期に現在地に落ち着きました。

(参考/常陸大宮市歴史民俗資料館企画展「親鸞の高弟たちー常陸大宮の二十四輩ー」展示解説 2012)